気管支喘息
【原因】気管支(空気の通り道)が敏感な人がアレルギー(ホコリ、ダニ、ペット、カビ、食物、花粉など)や煙、
揮発性の油(灯油、スプレー、ペンキなど)、冷たい乾いた空気、気候の変化、風邪などの刺激により、
気管支がはれ、けいれんをおこし、気道が狭くなることによりおこります。
【症状】空気がうまくはけなくなるため、はくときにゼイゼイし、ひどくなると苦しくなります。
また少しでも気道を広げるため咳も出ます。咳や喘鳴は目がさめているときは良いのですが、明け方や夜に悪くなります。
また上記の刺激により、繰り返し症状がでます。
【治療法】刺激を除くことが大切です。薬はステロイドホルモンや抗アレルギー剤といった抗炎症剤が基本です。
ステロイドホルモンは飲み薬で使うと全身に回るため副作用が強いですが、吸入薬で使うと使用量が1/100位になり、
安全に使えるようになりました。発作のときは気管支拡張薬を使います。
一度発作を起こすと気管支が敏感になり、発作が起こりやすくなるため、発作を起こさないようにコントロールすることが大切です。
(ほとんどの子供はうまくコントロールするとほとんど発作は起きません。)
薬は気管支が丈夫になり、刺激に耐えられるようになるまで続けます。
少なくとも2~3年は覚悟してください。小学生から中学生くらいになると薬を使わなくても良くなる児が多くなります。
また運動や吹奏楽、コーラスなど肺を鍛えることも大切です。
アトピー性皮膚炎
【原因】皮膚が敏感な人がアレルギー(ホコリ、ダニ、ペット、カビ、食物、花粉など)や汗、よだれ、尿などの化学的な刺激、
擦れたり掻いたりなどの物理的刺激などにより、皮膚が炎症を起こすことによりおこります。
【症状】顔や肘、膝の裏、手首、足首を中心に全身に乳幼児は赤くジクジクになり、頭や眉毛のまわりに白いカサブタ様の塊ができます。
年長児は同様の部位が白くカサカサになります。肘膝をついて遊ぶようになると、肘、膝、手先などがカサカサになり、
ひび割れることもあります。またアトピー性皮膚炎には必ず痒みがあります。
耳の上下が切れることも比較的特長的です。
汗が患部にしみて悪くなるタイプでは夏が悪く、
乾燥して悪くなるタイプでは冬が悪くなります。
【治療法】刺激を除くことが大切です。スキンケア(きれいにして脂分を補う)だけでも軽い場合はかなりよくなります。
薬はステロイドなどの抗炎症剤の塗り薬が基本です。ステロイドを嫌がる人もいますが、
アレルギー体質の人はステロイドの分泌が悪いですので、必要最低限を補う分には問題ないです。
良くなるからといって、強いステロイドをそのまま使い続けることが問題です。良くなったら早めに弱い製剤におとしましょう。
薬はハンドクリーム感覚で最低1日2~3回は塗りましょう。
痒みが強い場合は痒み止めの飲み薬を使います。
肌がきれいな状態が続くと、肌が成長して弱い薬で維持できるようになります。
幼稚園から小学校くらいで薬を使わなくなって良くなることが多くなります。